どーも。堀内です。

餅は餅屋 という言葉があります。 "餅は餅屋のついたものがいちばんうまい。 その道のことはやはり専門家が一番であるというたとえ"だそうです。専門的なことはその道のプロに任せよう、という使い方をしますね。

我々のような仕事をしていると、「システムのことはシステムの専門家に任せよう」という考え方があるのは容易に想像できると思います。どのようにシステムを実現するのか、システムの構成、ロジック、保存方法、検索方法などなど直接的に利用者に関係のない部分が多々あります。

そのような部分を全て手作りしているわけではなく、ライブラリというものを使うことも多いです。部品のようなものでしょうか。工場などでは仕入れてくるものが多いと思います。我々も購入するものもありますが、フリーで使えるものも多いです。

モノとしての販売ではなく、知の共有というところでしょうか。学問のそれに似ている気がします。 システムのお医者さんになるようなこともあります。知識や経験を活かして、最適な対応をします。何かサービスを作る能力と、今あるものをよくするところは少し違う気がします。医学でいうところの、研究と診察のような感覚でしょうか。最適な薬をだせるのは診察を数多くしている先生なのではないかと思います。

それも専門性。さらにその先に詳細な部門に分かれていきます。研究を進める場合には深く探求しなければいけないので、情報を集中して集めることになるのは理解できます。そして、その専門性を持つために大事なことが、「専門家になる(専門的知識を得る)」と宣言することです。

宣言をしている人に依頼が集まりますし、情報が集まります。宣言をせずに、自分だけで勉強しているうちは、実践の経験もなければ、依頼されるチャンスも失ってしまいます。スタート地点の能力が後者の方が上だったとしても、前者の方が仕事が増えますし、長期的には高いレベルにたどり着けます。

自分が何に詳しくなりたいか、会社として何に強くなりたいか、どんな仕事がほしいのか、など含めて必要です。業界が進んでくると、専門性は多岐に渡ってきます。10年前とはシステムの世界も大きく変わりました。「〇〇専門のシステム会社」が増えましたね。業界の成熟によるものと思っています。

クラベスは、現在様々なシステムを結合する部分の開発や、顧客管理基盤をサポートし、連携するシステムと理想的な形を目指すシステムづくりが増えてきています。まだまだ宣言というかアピールが足りないのですが、確実に同じ方向の仕事を、同じメンバーですることで、濃厚なノウハウが溜まっていきます。その中でも理想に向けた変更や試行錯誤を交えながら進めています。ただ、テンプレートとして対応するだけではありません。理想を考え、試行錯誤を繰り返すことが、濃厚な秘伝のタレを生んでいきます。

餅屋として、おいしいお餅を売れる状態につながるはずです。

プロジェクト上では、良くない動きとして、「実際によくわからない部分はおまかせ、見えている部分には細かく意見を言う」というシーンを見かけます。

実際に要求と違うと見える部分の場合はもちろん修正すべきですが、見えない部分と見える部分は当然連動しているので、その修正箇所が他に与える影響は大きいです。柔軟性の高いシステムであれば吸収可能という考えもあると思いますが、その裏側には速度や安定性に問題が出ることがあります。 依頼者側も受託者側も一部のことにだけ注目せずに、全体に対して思慮を広げて、「あるべき姿」を双方で目指していきましょう。そこに信頼関係は不可欠です。

信頼関係についての記事はこちら! 信頼関係を積み上げよう 〜個人編〜

どんなプロジェクトも同じです。「ここだけ直すのは簡単でしょう?」という考えは作り上げてきた人の話を聞いてから判断しましょう。要求と異なる場合は、正しく何が異なるのかを伝えましょう。

仕事をするうえでの気付きになればと思います。

ではまた。

2024.07.26 堀内文雄(予定を詰めすぎるクセを解消するにはどうしたら良いでしょう)

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